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フスマ
子どもの頃、「小麦のフスマ」ってなんだろうと思っていた。
フスマといえば襖、木の枠に紙を何重にも貼った
引き手の付いた建具しかしらなかったから。
何かの本で飢えて「フスマのだんご」を食べる話を読んで
子どもが襖から紙を引きちぎって食べる様子が目に浮かび
不思議で仕方がなかった。

もちろん今はフスマは麩(もしくは←と言う字を書くらしい)であることを知っている。
糠と同じ、つまり穀物を包んでいる皮のこと。
なぜか世間ではフスマというよりは英語のbranブランの方が通りがいいようだけれど。
昔は「要らないもの」とされてきたけれど現在では繊維質が豊富でからだにいい、ということで、フスマの入った全粒粉のパンやらオールブランなんていうシリアルももてはやされている。

フスマ_d0065545_23344425.jpgで、このMDF(中密度圧縮合板というらしい)さながらの厚板がなにかというと、そのブランなのであります。
パッケージにScandinavianとあるとおり原産国はノルウェー。
Oat bran enriched crispbreadとありますが、原材料はとみると「小麦のフスマ、オーツ麦のフスマ」とこれっきり。Enrichedもなにも、100%フスマ!なのでした。
かじってみれば、バリバリ、ボソボソ、ゴソゴソ...とあまり心楽しくなるような食感ではありません。
でも、これにこってりとバターを塗りつけ、またはサワークリームを塗りつけ、もしくはクリームチーズを塗って食べるとしみじみと幸せ♪...と思う私はやっぱりヘンなんでしょうねえ。
ちなみにドイツのVollkornbrot(まるごと麦粒の入った黒くてごっちりと重いパン)なんかも好きなもので。穀物の味わいが好き、なのかな。
※健康のために食べているわけではないのはバターの類を「こってり」塗るあたりで明らかですが。(笑)

フスマ_d0065545_23481211.jpgついでにもうひとつ、最近のお気に入り。
英語でciderサイダーといえば、日本語の炭酸水とは別物で、フランス語のcidreと同様(たぶんこちらから来たんでしょうが)りんごで造った発泡酒です。
ワインと同じ760mlの瓶で700円くらいというお手軽さ。
Sec(ドライ)よりはdoux(スイート)が好きです。
フランスといえばワインですが、葡萄は暖かい土地のもので、北の例えばブルターニュあたりになると葡萄ではなく林檎に成り、作られるお酒もワインからシードルになるんですね。

かくして、食欲の秋はふけゆくのでした。
by bramble | 2005-11-15 23:52 | 食べる・飲む
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